先日もお伝えした通り、当院では食物アレルギー診療のための"食物経口負荷試験"を行っています。
食物経口負荷試験は食物アレルギーを診断するうえで最も信頼度の高い検査です。(詳しくは当院ホームページ内「アレルギー科」→「食物アレルギー」をご覧ください)。
また現在食物アレルギー診療の基本的な考え方は「必要最低限の除去」となっていますが、これは一言で食物アレルギーといっても、少量でも摂取できるのであれば症状を誘発しない範囲内で摂取を行っていきましょう、ということを意味しています(たとえ少量でも継続的に摂取を行った方が、早く治ると言われています)。
この"症状を誘発しない範囲"を食物経口負荷試験を行うことによって知ることができます。
当院での食物経口負荷試験スケジュールは以下のようになっています。
9:45 来院
10:00 負荷試験開始、摂取後30分おきに観察
12:00 昼食(持参)
14:00 終了
食物アレルギーの症状の大半は摂取後2時間以内に出現しますが、時々「遅発型」といって2時間を過ぎてから出現するものもあります。当院ではより安全性を担保するために、摂取後4時間まで経過観察するようにしています。
試験中に症状がした場合でもすぐに診察可能で、適切な処置を受けることができます。
負荷試験で安全に摂取できる量が分かれば、その後自宅でも安心して継続的に食べていくことが可能です。
「食物アレルギーを正しく診断して、過剰な除去を避ける」ことが大切です。
経口負荷試験にご興味のある方や、食物アレルギーでお悩みの方、是非アレルギー外来にお越しください。